京都学園中学高等学校 理科部
京都学園中学高等学校 理科部
授賞理由
京都産業大学附属中学校・高等学校生物部による鴨川水系の生態調査で、日本の河川では初めて、外来種であるアメリカツノウズムシが発見され、大きな反響を呼んだ。
2006年からは、鴨川での水質調査及び水生生物の採集を毎年継続して行い、その中で、ウズムシ類帰化種の分布状況に変化が確認されるようになった。そうした変化への関心から、2011年より、かねてから交流のあった京都産業大学附属中学校・高等学校 生物部との合同研究がスタートした。
ウズムシ類帰化種の鴨川での遡上の原因を探るため、2013年には第1回水温別再生実験を行い、再生速度が水温と種によって大きく異なることを解明。2014年には水温・水質一斉調査を実施し、上流と下流では水温が大きく異なり、遡上の原因が水質だけにとどまらないことが判明した。2016年5月~2017年4月にかけて、月に一度水温・水質一斉調査を行った結果、水温の季節変動が確認されたことから、新たに再生実験の温度を設定し、非常に興味深い結果を得ている。また、鴨川におけるウズムシ類や環境指標生物以外の外来生物の生息調査も進められており、身近な自然環境の調査にもとづく、地球規模の環境問題をも視野に入れた息の長い研究は外部からも高く評価され、数々の賞を受賞している。
主な活動
- 第61回 全国学芸サイエンスコンクール
自然科学研究部門 高校生の部 銀賞
「鴨川における水生生物の分布変動とウズムシ類の水温適性」 - 第53回 京都府私立中学高等学校理科研究発表大会 最優秀賞
「鴨川におけるウズムシ類の季節変動と高温域の生存について」 - 第六十二回 日本学生科学賞京都府審査委員会 最優秀賞
「鴨川における水生生物調査」